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おばあちゃん

私達は、色んな人の影響を受けながら生きていますよね。

一緒に時を過ごしている家族は、余計にそうかもしれませんね。

家族の中で、私が特に影響を受けたのは、やはり、先日、天に旅だったおばあちゃんかと思います。一緒には、住んでいませんでしたけれど、母が家業で忙しかったので、しょっ中おばあちゃんの家に泊まりに行ってました。

おばあちゃんは、92歳まで、現役のお針子さんで、それも男仕立てと言う仕立て方だったので足の親指と人差し指に、着物の生地を挟んで、ピンっ!と引っ張り、凄い勢いで、運針をして行きます。見ように寄ってはお行儀が悪いのかもしれませんが、そのおばあちゃんの姿は、とても美しく、どこか少し色っぽく、カッコ良かったのを覚えています。

そんな針仕事をしているおばあちゃんの横で私は、ちょこんと座って巾着袋とか作ってましたけど。それはそれは酷い作品でおばあちゃんに笑われてました。それなのに、一時期、何を血迷ったのか?おばあちゃんの後を継ぎたいと和裁を習い始めましたけど。案の定、身が入らず、宿題は、ほぼおばあちゃんにやって貰って、その仕上がりが余りに素晴らしいので、先生に速攻でバレて叱られたりしてまして、おばあちゃんも、その縫い方では、とてもとても、着物は縫えませんわねーっとか言ってましたねーっ。

なので、影響を受けたのは、裁縫ではないと言う事はお分かりですね(前置き長くてすみません…笑)

何に影響を受けたかと言いますと。今、仕事としている命学の基本とでも言いますかね?

おばあちゃんは、時間や方位の事をいつも干支で言っていました。例えば巳の刻だからお抹茶一服たてようか?とか?未の刻だから甘いもの食べましょうとか?申の刻になったから八百屋さん行こうかとか?酉の刻の間に、夕飯食べましょうとか?亥の刻になる前には、寝ましょうとか?

だから自然に、巳の時間が10時頃、3時のおやつは、未の刻、夕飯の準備をし始めるのは申の時間で夕飯は酉の時間。9時前にはもう寝ましょう。と。

方位も、子の部屋は寒いから、ストーブを付けるんだよとか?午の部屋には、お日様の光が入るねぇと。

なので、こちらも、子が北、午が南とか、気が付いたら、自然に覚えていましたね。

それに、私は申年生まれだから器用なのよ、貴女のお母さんもだから器用でしょ?とか。おじいさんは、卯年生まれだから好きな事しかしないのよとか。丑年生まれの叔母さんは、辛抱強いのとか。戌年生まれの貴女は、優しい子よと教えてくれました。

また、貴女の私と同じで、空亡が子と丑だから、子丑の日や月や年は無理しないで一緒に休みましょうとか?

おばあちゃんとのそんな会話が、本当に楽しくて、干支を聞くだけで、その人の人となりや、暑さ、寒さ、時の流れなど、色んな想像を膨らませていましたし、家族や親族の空亡は、ほぼほぼ把握してました。笑

それに、あと、何処に行こうか?迷った時に、何かサイコロの様な物を投げて決めていたのも覚えています。その説明は、聞かなかったので、分かりませんが。易経だったのかな?って思います。

もちろん、節句の行事は、ちゃんとね。特に桃の節句は、起こし物など丁寧に作ってくれてましたので。

それに、お肉や乳製品が身体合わず、食べれなくて。自然にベジタリアンでした。

なので、子供時代に、私が今、仕事としている命学のベースが自然に身に付いていたと言う事ですね。

おばあちゃんは、易や陰陽五行や命学の様な自然の叡智を生活に取り入れ、活用していただけなんですよね。おばあちゃんだけでなく昔の人は自然から学びながら、その叡智を使わせて貰っていて、それが当たり前だったと言う事ですね。

私が、こう言う仕事に付いたり、易や陰陽五行を学びたいと深く思うのは、やっぱりおばあちゃんの影響意外の何ものでもないと思います。

こんな時期で、マスクが必要です。おばあちゃんが元気だったら、きっと着物の端切れでマスクを縫ってくれただろうなぁと。おばあちゃんを思い出しながら苦手なお裁縫をやってます。丁寧にね、丁寧にね、と言うのもおばあちゃんの口癖でした。だから丁寧にちくちくしてみました♡

おばあちゃんの昔よりは、上手になったねぇと言う声が聞こえて来そうです。

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